Googleアナリティクス新バージョン・クイックリファレンス

新機能＆変更点クイックリファレンス

いちしま泰樹
http://cinci.jp/
2011年12月18日初出 2012年1月5日最終更新 version 1.1

目次

• はじめに P3

• 新しいインターフェース P4

• レポートについて P21

• 「ホーム」カテゴリーのレポート P23

• 「標準レポート」 P32

• 「カスタムレポート」 P48

• 管理画面 P50

• その他 P54

Cinci http://cinci.jp/ 2

はじめに
これは何ですか？

• 2011年3月にベータリリースされたGoogleアナリティクスの新しいバージョン（通称「V5：バー
ジョン5」）の、新機能と変更点を中心にまとめた「クイックリファレンス」です。「どのような機能
で、どのようなときにどう使うのか」をまとめています。

• 新しいバージョンに次々と追加搭載された新機能を網羅しています。

• 各機能の詳細な解説はしておりませんが、その特長とポイントを1ページ単位で簡潔にまとめています。

• 内容は、2011年12月初旬の情報を元にしています。

注意

• 新機能と変更点を中心にまとめているため、Googleアナリティクスの全機能を網羅していません。

• ユーザーインターフェースが頻繁に変更しているため、レイアウトや名称などが、最新のGoogleアナ
リティクスの画面のものと異なる場合があります。

• 個別の機能についてのお問い合わせには、申し訳ございませんがお答えいたしません。


新しいインターフェース


アカウントリスト（すべてのアカウント）画面

アカウントの各種設定はここで

プルダウンもしくは
検索窓からアカウントを選択


主要なナビゲーション

レポートのカテゴリーは大きく3つの分類にプロファイルの各種設定もここで


各種ナビゲーション

タブのメニューが各所に存在

グラフ表現の変更


「モーショングラフ」…動的な変化のビジュアルでの把握が可能


訪問数全体における割合の表示

そのレポートデータの、訪問数全体における割合


指標の比較…任意の2つの指標をグラフ表示
2つの指標の比較や関連性をトレンドで把握したいときに


表示単位の変更…日別、週別、月別でのグラフ表示
たとえば、「6ヶ月」「1年間」といった長期間の指定をし、月別や週別の表示でトレンドの把握を


「アドバンスセグメント」…任意のフィルタを過去データに反映
デフォルトで準備されているセグメントだけでなく、柔軟なセグメント設定できる、非常に重要な機能


表示中のセグメントの変更…違う視点、カテゴリーでのデータテーブルの表示


「セカンダリディメンション」…データカテゴリーをクロス集計
たとえば、「参照元」×「新規/リピート」、「ランディングページ」×「参照元」など


「加重」並び替え…指標の値で降順ソート時に、訪問数などを加味
たとえば任意のCVRで降順ソートの場合、数字の高い順ではなく、「重要なもの順」でソート

個別のコンバージョン、
直帰率や新規の訪問割合などに対応


「アドバンスフィルタ」…データテーブルを任意にフィルタリング
「社名系キーワード」「ビッグキーワード」「商品ページディレクトリ」など、フィルタリング表示


「キーワードクラウド」表示…検索キーワードを任意の指標で
相対的なボリュームを直感的に把握。表示件数を多くし、流入の極端なものを除外するとよい


「ピボット」表示…任意の2指標でクロス集計
たとえば、「メディア」と「新規/リピート」を、「訪問数」「コンバージョン率」で一覧把握


「行を表示」…折れ線グラフに、任意の2つの内訳データを追加表示
全体における内訳のトレンドを把握したいときに

2つまで選択可


適切なヘルプの提示…該当するヘルプの提示と、ページ内でのバルーン表示
よくわからないレポートの場合は、左下を確認

「？」アイコンのクリックで
ヘルプがバルーン表示

左下枠に、該当ヘルプページのリスト


レポートについて


レポートのカテゴリーは3つに
3つのカテゴリー

 ホーム
• リアルタイム
• インテリジェンスイベント
• マイレポート

 標準レポート
• 従来のレポート群
• 新しい機能レポート

 カスタムレポート
• 任意に作成したレポート


「ホーム」カテゴリーのレポート


リアルタイム
いまその時点のサイトの訪問数。ページ、参照元、検索キーワードなども
いまサイトに訪問がきているという「いらっしゃいませ」感を、チームに浸透させるために

管理者権限を所有、もしくは
フィルタ適用されていないプロファイルが対象


インテリジェンスイベント
アラート機能。日別、週別、月別に自動で（もしくは任意の内容を）告知＆配信
「目標値への到達」や、「急なトラフィックの変化と原因」の把握が迅速に。メール配信にも対応


数値や割合の変化を自動で判別、任意の数値指定も可能


「○○系キーワードの流入の急増」「コンバージョン急増」といった指定も可能


アラートの原因要素を自動でピックアップ、原因把握が容易に


マイレポート
「ダッシュボード」として、自由なレポート設計が可能に
複数のマイレポートの作成が可能。「スマホ＆タブレット」「チーム別」など自由自在


マイレポート
「数値」「円グラフ、折れ線グラフ」「データテーブル」でレポート設計
ウィジェットごとに自由にフィルタがかけられ、「新規ユーザーの」「モバイルの」なども可


マイレポート
任意の各レポートからも、マイレポートに追加可能
標準レポートだけでなく、カスタムレポートからも追加可能（一部除く）


「標準レポート」


ソーシャル
Google +1、Twitter、Facebookなどのページ上のアクションを計測
どのページでどれだけアクションが起きたか、回遊やコンバージョンに結びついたかを把握

Google+は自動で計測、それ以外は追加のスクリプト挿入などが必要
あくまで「ページ上で起きたアクション」を計測していることに注意
ソーシャルメディア上の各ユーザーのTL上でのアクションは計測されない


モバイル
端末情報に各端末の画像が表示可能に


ユーザーフロー
サイト全体のユーザー経路分析
柔軟なフィルタの設定が可能

アドバンスセグメントを適用可能
ディメンションも任意フィルタ設定可能


ユーザーフロー
インタラクティブなレポート表示が可能
セグメントごとの詳細表示や、ステップの追加などが容易に


AdWords 各レポート（キャンペーン、広告キーワード、リンク先URL）
端末の種類別、特にモバイル関係でのセグメントが容易に
「モバイル以外」「スマートフォン」「タブレット」でのセグメントがボタン一つで


AdWords 一致した検索クエリ
出稿キーワードではなく実際の検索クエリのデータを表示
実際のユーザーの検索クエリ別のコンバージョンや回遊の状況の分析に

以前から閲覧できた内容だが、
標準提供のレポートメニューに加えられた


検索エンジン最適化
Googleウェブマスターツールとの一部機能の統合
主要キーワードクエリのインプレッション数、クリック数、平均順位などの把握に

ウェブマスターツールのデータのため、約3ヶ月間のデータのみ
「オーガニック検索」のキーワードレポートの数値とは一致しない


検索エンジン最適化
検索キーワードクエリ、ランディングページなど、一部情報のみ
キーワード単位、ランディングページ単位での検索状況や集客ロスなどの把握が可能

ウェブマスターツールのデータのため、約3ヶ月間のデータのみ
「コンテンツ」の「ランディングページ」レポートの数値とは一致しない


サイトの速度
ページの読み込み時間の把握に。様々な要因との関連性の分析も
一定数以上の「サンプル数」のあるページを対象に分析すること

2011年11月からデフォルトのトラッキングコードで利用可能に


サイトの速度
サーバーの各要素のデータも取得。表示遅延の要因把握に
ページ単位のDNSルックアップ時間、サーバー接続時間、応答時間など


サイトの速度
読み込み時間帯ごとの分布の把握も
サイト外サービスのファイル読み込みやアクセス時の回線速度も影響していることに注意


ページ解析
ページ上のリンク先へのクリック（遷移）状況の把握に
そのリンク先からのコンバージョンやトランザクションの状況も

ページ上に同一URLのリンク先が複数ある場合、
「合計の数値」が表示されることに注意


ゴールフロー
コンバージョンフローの詳細の状況把握に


ゴールフロー
コンバージョンフローの詳細の状況把握に
セグメントごとのコンバージョンフローの詳細把握が容易にグラフィカル表示

たとえば、流入チャネルごとの
コンバージョンフローの状況把握など


マルチチャネル
アトリビューションの分析（間接効果分析）に
「認知型」チャネルか「刈り取り型」チャネルかの判断から、集客予算配分の最適化につなげる

デフォルトの「基本チャネルグループ」ではなく、
サイトに最適化したチャネルグループを
別途設定するのがよいだろう

たとえば
「起点/終点」が「0」に近ければ「刈り取り型」、
「1」より大きくなるほど「認知型」


マルチチャネル
コンバージョンに至るまでの流入チャネル経路の詳細把握が可能
コンバージョンに至るまでに、何度も訪問している様子を視覚的にイメージ


「カスタムレポート」


カスタムレポート
任意の内容のレポートを作成。柔軟な設定やフィルタリングが可能
見なければならない項目をまとめたレポートを任意に設計。マイレポートに追加も可

旧バージョンのカスタムレポートからの移行が必要
移行後は旧バージョンでの閲覧は不可
ただし完全移行しない場合あり？


管理画面


管理画面
イベントの目標（コンバージョン）設定
「URL」「サイト滞在時間」「訪問別PV数」「イベント」の4種類でCV設定可能に

イベントトラッキングで利用する「イベント」が
コンバージョン設定可能に


管理画面
メモ機能…その日の出来事、施策内容、サイト修正内容を自由にメモ
過去だけでなく、当日や将来の予定も管理画面から作成可能に

旧「アノテーション機能」


管理画面
マルチチャネルのチャネルグループの編集
マルチチャネルのグルーピングには必須の設定。柔軟な設定が可能

「自社関連サイト」「指名系キーワード」
「ソーシャルメディア」といった
任意の柔軟なグループ指定が可能


その他


その他
新バージョン（V5）の既知の問題や課題

• 「$index機能」の未実装
• サイト内検索のコンバージョンとeコマース系レポートの未実装
• メール配信機能の未実装
• エクスポート機能におけるPDF未対応と、「CSV形式（Excel）」の文字化け
• モバイルデバイスの「(not set)」の詳細
• 一部日本語訳への翻訳がまだ

順次対応予定とのこと

トピックス

• レポートの新バージョン（V5）への完全移行は、2012年2月頃か
• 「urchin.js版」のトラッキングコードはサポート終了の予定（時期未定）。現在提供のトラッキング
コード（非同期版）への移行の検討を
• 2011年10月からの米グーグル検索（google.com）のSSL化により、SSL経由の検索キーワードは
「(not provided)」として計測。日本での影響は現時点では数%程度

今後の新機能や内容変更にあわせ、この「クイックリファレンス」も更新予定


いちしま泰樹
http://cinci.jp/
http://makitani.com/
フリーのWebマーケティング・コンサルタント
Webアナリスト

データ分析やWeb解析（アクセス解析）を軸として、
サイト内や集客施策の改善など、
「Webビジネスの改善」を支援しています。

注意
• 新機能と変更点を中心にまとめているため、Googleアナリティクスの全機能を網羅していません。
• ユーザーインターフェースが頻繁に変更しているため、レイアウトや名称などが、最新のGoogleアナリティクスの画面
のものと異なる場合があります。
• 個別の機能についてのお問い合わせには、申し訳ございませんがお答えいたしません。

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