2018/10/20（土）開催 「クリエイター向けスマホ撮影術」

1. クリエイター向け
「スマホ撮影術」
2018年10月20日
JiLLA クリエイターセミナー in SAPPORO

2. ----- スマホ撮影の基礎 「設定編」 -----
１：レンズの汚れをしっかり拭き取る
スマホは常に手に取るもの。以外とレンズ部分が汚れていますよ。
※レンズ表面に皮脂等の汚れが付着していると、撮影時の状況次第では
右写真のように白濁やハレーション等の影響が顕著に発生します。

3. ----- スマホ撮影の基礎 「設定編」 -----
２：グリッド表示をオンにする
傾き防止や、構図を決める時、意外と役に立ちます。
設定 → カメラ → グリッド → オン
３：フラッシュはオフにする
光量の調整が難しいため
慣れるまではフラッシュは
使わずに、定常光撮影を
心がけましょう。
⚡ マークをタップ
↓
オフを選択
フラッシュ ON フラッシュ OFF

4. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
１：主題 ( 被写体 ) の見栄えが良くなるように周辺を整理
気を付けないと意外と雑多な物が映り込みます。
余分な物を排除して、極力シンプルな画面構成を意識しましょう。
※左はよく見かける、典型的な「周辺整理ができていない写真」
右の写真と比べるとその差は歴然です。

5. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
２：ピント合わせ、露出合わせを確実に行う
画面の任意の場所にタップすると、ピントと露出が合います。
ピントを合わせたい部分をタップし、露出調整を行ってから
シャッターを押します。（詳細は後述）
また、任意の場所をタップしたまま長押しすると、ピントも露出も固定
されるので（AE/AFロック）、各種数値を整えてから構図が決められます。
手前と奥で明暗差がある場合や、セルフタイマーで自分撮りする際に重宝。

6. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
３：手ぶれに気をつける
両脇をしっかりホールド、シャッターはチカラを加えずにタッチ。
寄りかかる、肘をつく等、極力体を固定して動かないようにしましょう。

7. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
４：デジタルズームに注意
デジタルズームの場合、ズームすると画質が極端に落ちます。
慣れないうちは、ズームせずにトリミングを行いましょう。
※画角に関しては後述
元画像 デジタルズーム トリミング

8. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
５：光源の位置に注意
逆光、および半逆光で撮影する方が、見栄えが良くなる確率が高い。
特にお料理の場合は、シズル感、ツヤ感が非常に大事になりますので、
絶対に半逆光および逆光を選びましょう。
順光 半逆光

9. ----- スマホ撮影の基礎 「撮影時」 -----
７：ネガティブスペースを意識する
主題（被写体）の脇にあえて空間を作ることで印象的な写真になります。
６：光源の種類にも注意
光はその波長によって全て色が違います。
イメージに沿った光源を選ぶようにしてください。
※自動ホワイトバランス調整機能が常に働いている事を念頭に。
※外光と白色灯など、波長が大きく違う２光以上のミックス光源は
補正が難しく、なかなか狙い通りの写真を撮ることは難しい。

10. ----- スマホ撮影の基礎 「まとめ」 -----
１：レンズの汚れをしっかり拭き取る
２：グリッド表示をオンにする
３：フラッシュはオフにする
１：主題 ( 被写体 ) の見栄えが良くなるように周辺を整理
２：ピント合わせ、露出合わせを確実に行う
３：手ぶれに気をつける
４：デジタルズームに注意
５：光源の位置に注意
６：光源の種類にも注意
７：ネガティブスペースを意識する
おさえるべき基本項目は
わずか１０項目！
加えて、ピントや手ブレ等は
慣れてくれば意識せずともできるので
実際には「１、５、７」に
注力すれば OK！

11. ----- スマホ撮影の基礎 「番外編」 -----
番外編１：縦位置、あるいは正方形で撮ってみる
縦位置写真は、そうするだけで上手く見えることがあります。
またスクエアで撮ることによって、お洒落感を出すことができます。
番外編２：沢山の写真を見る
そして気に入った写真があれば真似して撮ってみましょう。
一番大事な事：とにかく撮る
そして、手間をかける事
写真は撮らなければ上手くなりません。
常に トライ＆エラーの精神 を持ち続けてください。
そして、好奇心を持って撮影に臨んでください。

12. 一番重要な 「写真のメカニズム」 を知る

13. 露出とは？
絞り x シャタースピード x ISO
（ 量 x 時間 x 感度 ）
この３つのバランスを取りながら
撮影者の意図を反映する仕組み
光をコントロールする術

14. ----- どうして？ 明るく写る、暗く写るの謎 -----
◎「露出」を理解する
どのスマホカメラにも「露出計」というものが内蔵されています。
メーカー標準として、全て「グレー」に近づくようにプログラムされています。
本当は「白」 「グレー」 本当は「黒」
※一見、全てグレーに見えます。プログラムのカラクリを知っていれば対処できます。

15. ----- どうして？ 明るく写る、暗く写るの謎 -----
◎HDR ( High Dynamic Range ) を活用してみる
HDRをタップ → オンを設定
HDR オフ HDR オン
※シャドー部に明らかな違いがある事に気付きますよね？

16. 構図・画角・その他の豆知識

17. ----- 構図／アングルの考察 -----
構図パターンの数々�

18. 24mm 50mm 70mm 200mm
これは、レンズ（画角）を変えても被写体の大きさが変わらないよう、
撮影者が動いて撮影した同一露出の写真です。
写真が持つイメージや、写っている被写体のイメージすら変わっている事に気付きます。
これが 「 レンズ特性 」 なのです。
レンズ特性 〜レンズの数だけイメージが広がる〜

19. 一枚の写真を構成する様々な要素

20. 撮影のコツ
〜人物編〜

21. ◎首切り、串刺しに注意
窓ガラスの桟や、電柱などが首や脳天にかからないようにしましょう。
◎パース ( 歪み ) に配慮
カメラの位置やズームの加減をしながら最適なポジションを探しましょう。
また、男性を撮るのか、女性を撮るのか、どんなイメージにしたいのか、
常に考えながら撮影しましょう。
◎光源の位置を考える
どのようなイメージの写真を撮るかで、光源の位置は自ずと決まってきます。
主な光の方向性と効果は下記のようになります。
順光 ： ハッキリ、クッキリ、正しい色
斜光 ： 自然な陰影、柔らかさ
サイド光 ： 印象的、メリハリ
半逆光 ： 立体感、ドラマチック、シズル感
逆光 ： シルエット、演出的 ⇄ ふんわり
人物撮影の際の注意点 -----

22. ◎ポジション、アングル、ポーズに気を配る
人物の印象は上記3点と光の方向・加減によって如何様にも変化します。
また、ポーズの有る無しによって、状況説明スピードが格段に違ってきます。
◎自撮りはセルフタイマーを使用
片手で長く腕を伸ばし、アングルを決めながらシャターを押す作業は、実は
かなり厳しく難しい操作です。セルフタイマーを使えば、アングル決めだけに
専念できます。
◎アイキャッチを意識する
アイキャッチが入らないと、覇気の無い、印象の乏しい写真になります。
特に子供を撮影する際には、見上げてもらうようにすると良いですよ。
◎女性撮影であれば、さりげなくレフ効果を効かせる
ハンカチでも、コピー用紙でも、白い物であればなんでも良いのですが、
可能でればテーブルや膝上等に置いてお顔の影を消すように心がけてください。

23. 撮影のコツ
〜お料理編〜

24. ◎とにかく逆光、半逆光を選ぶ
お料理撮影の際に重要となるのは、「美味しそう」と感じるシズル感です。
照り、艶、脂、等を強調できるよう、ハイライトが入るように意識してください。
◎ズームとトリミング、主題と余白のバランスを考える
ズームし過ぎると画質が落ち、ワイドで寄り過ぎると歪みが気になるものです。
そのバランスを見つけ出し、画面中央で撮影して後でトリミングする、という流れ
がスマホ撮影では重要になってきます。
また、お皿の余白とお料理の対比も重要です。
説明写真なのか、印象的に撮りたいのか、まずは考えることから始めてください。
お料理撮影の際の注意点 -----
◎カフェやレストランではとにかく「窓際」を確保
日中であれば断然窓際キープが必須です。
夜の場合であっても、室内照明を確認しながら、極力逆光気味になるように。
◎撮影は引き算
とにかくシンプルに、目立たせたいものだけ写り込ませるのが鉄則です。
場所を整理し、画角内の整理をしてから撮るようにしてください。

25. ◎複数のお皿やお料理を撮る場合には、奥行きや広がりを考慮
主題を手前に置いて奥をぼかしたり、お皿は全部入れ込まずに敢えて
その先を連想させる等、大胆な手法を用いた方が印象的な写真になります。
◎色味、デザイン性にも着目
盛り付けやソースに凝っている場合などは、真俯瞰撮影によって違った印象に
もトライしてみましょう。

26. 撮影のコツ
〜風景編〜

27. ◎まずは順光を選ぶ
お料理撮影と違って風景の場合は、逆光下で撮影をすると、
シャドー部は潰れて、空も草木も本来の色が出ません。
◎縦位置、横位置の両方を撮っておく
慣れないうちは両方を押さえておくと良いでしょう。
自分本来の感覚が覚醒し、センスが磨かれていきます。
風景撮影の際の注意点 -----
◎海辺やサンセット等逆光になる場合はHDRを積極的に使用
また並行して、撮影前の露出補正、撮影後のレタッチも駆使して仕上げていく
ことが望ましいです。

28. 撮影のコツ
〜作品編〜

29. ◎平面作品の場合
作品表面が「フラット」か「テクスチャー」があるかによってその差異はあります
が、概ねプレーン光（45度）で撮れば間違いありません。
ただその際に気を付けることはレンズと作品の「真芯」が合っているかどうか。
グリッドと中央の「＋」マークを意識して水平を確保しつつ撮影しましょう。
また、照明機器をお持ちの方は、両サイドから均等に光を当てるのもOK。
作品撮影の際の注意点 -----
◎立体作品の場合
まず気にするべきは「作品の置き場」とその「背景」です。きちんと作品に目が
行くよう、シンプルな構成を心がけてください。
この場合も、上記同様プレーン光（理想的にはトップ光も加えて）で、シャドー部
が潰れ過ぎないように気をつけながら光をコントロールして撮影してください。

30. 画像処理の基礎知識

31. ◎まずは自動補正で様子を見る
スマホ撮影の場合、補正が大前提と思っていただいた方が良いでしょう。
そこで役立つのが「自動補正」。
まずは自動補正で様子を見つつ、変化に乏しい様なら自分のイメージに
合うように各補正値を調整していきましょう。
◎手動での画像処理には、慣れと経験が必要
画像処理に近道はありません。こうすればOKという事もありません。
とにかく大事なのは、トライ＆エラーを繰り返す事です。
繰り返す事でご自分のやり方、また心地よい値を見付ける事が重要です。
画像処理のルールと注意点 -----
◎やり過ぎは厳禁
画像補正は便利な機能ですが、やり過ぎると画質が低下し情報が破綻します。
やり過ぎた画像は本来の状況からかけ離れ、不快に思われる事があります。
あくまでも「撮影時の状況」に近ずける目的で補正していきましょう。