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© NISHI, Yasuharu
日本のテスト産業の国際競争力
~日本をソフトウェアテスト立国にしよう~
IVIA IT検証フォーラム2015
2015/7/15(水)
電気通信大学 大学院情報理工学研究科
総合情報学専攻 経営情報学コース
西 康晴
© NISHI, Yasuharu2
自己紹介
大学教員:
電気通信大学 大学院情報理工学研究科 総合情報学専攻 経営情報学コース 講師
国内委員会主査・代表委員
ISO/IEC JTC1/SC7/WG26 Software testing
前職:
IVIA某会員企業のコンサルティング部長
理事長:
ソフトウェアテスト技術振興協会 (ASTER)
ステアリング委員長:
Japan Software Testing Qualifications Board (JSTQB)
立ち上げメンバ:
ソフトウェアテストシンポジウム東京 (JaSST東京)
お世話係:
テスト技術者交流会 (TEF)
副委員長:
日本科学技術連盟ソフトウェア品質委員会 (SQiP)
総合実行委員長:
IEEE International Conference on Software Testing 2017 東京 (ICST2017東京)
© NISHI, Yasuharu3
講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
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日本のテスト産業の発展の歴史
• 一強による旧世界秩序
– テストという「労働」の下請け階層秩序の確立による産業化
– 軽作業派遣のような労働意識とワンリーダーによる無競争状態のため
技術向上はほとんど意識されなかった
• 植民地解放と失敗
– プレイヤーの増加、中抜き、反秩序、内製化による競争の発生
– 技術開発競争にはならず、
営業競争や価格競争(ダンピング)の様相を呈していたため、
マルチリーダー状況にはならなかった
• 多軸化による新世界秩序
– 技術競争の発生による秩序の多軸化とマルチリーダー化
– 技術戦略の高度化が必要だが実現できる企業はほとんどない
© NISHI, Yasuharu5
日本のテスト産業の現状:好景気だから心配ない?
• 開発案件増加により仕事はたくさんあり景気は良い
– その裏にある技術競争の必要性に気付いている企業はとても少ない
– 技術競争は競合企業とだけではなく顧客企業とも発生している
– 高技術高単価と低技術ダンピングとに2極化しつつある
– 各種カンファレンスや勉強会、書籍、インターネットの普及により、
エンジニア個人で高い技術力を身につけようとする例は散見される
– 好況により高技術力を持つエンジニアも現場に投入され、
“技術ロジスティックス”が機能しておらず、
技術が育たない企業がそこかしこに見られる
?
© NISHI, Yasuharu6
日本のテスト産業の現状:テストエンジニアの2極化
• 優秀なテストエンジニアが台頭してきている
– たった1人のテクノロジエキスパートの入社によって
業界構造や競争のルールがドラスティックに変化することさえある
– ビジョナリーがいない組織は衰退するが、
自社叩き上げの優秀なエンジニアを
テクノロジエキスパートやビジョナリーにできない企業が多い
– 個人で高い技術力を身につけるエンジニアに甘える企業が多い
• その一方で、ほとんどのテスト企業の多くのエンジニアは
テストを好きではなく、当然高い技術など持ちようが無い
– そういう社員は時間を会社に売っているので、
そこかしこに無駄が発生しても許容してしまいカイゼンしない
– 企業としてエンジニアがテスト技術を好きになれる
経営方針や仕組みを持っている企業もほとんどない
– そういう企業による業界団体は技術向上の手助けなどできるのか?
© NISHI, Yasuharu7
日本のテスト産業の現状:“技術ロジスティックス”
• 日本のテスト産業は技術競争に突入しているが、
そのことに気付き施策を打っているテスト企業は決して多くない
– 好況だからと技術向上を怠っている企業は多い
– 技術向上を怠る企業は低技術ダンピング側に陥り、廃業する
– 技術競争に勝つには、経営施策として
“技術ロジスティックス”を構築しなくてはならない
» 「テクノロジーエキスパートによる技術開発や品質管理 → 教育やプロセス改善
→ 現場での技術適用 → 現場からの技術開発や品質管理への
フィードバックによる技術向上」というスパイラルを循環させないといけない
» ビジョナリーがスパイラルアップの方向性をリードしないといけない
“技術ロジスティックス”を
組織的に
デザインし運用しなくてはならない
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講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
© NISHI, Yasuharu9
テスト技術の主な技術的方向性
• 顧客のドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– IoTの検証の本質とは何か?
» 単一デバイスの通信テストではない
» 人間の感性とインタラクションするデバイスの検証
» Big dataからの推論の検証
» Systems of systemsの検証
– 日本のテスト企業は
IoTでテストサービスを向上するという発想にならないのか?
ドメイン技術への対応は
営業競争に過ぎないのではないか?
© NISHI, Yasuharu10
テスト技術の主な技術的方向性
• テスト設計の高度化
– テストアーキテクチャ設計/テスト戦略立案(テスト技術の上流化)
– 探索的テスト/ピンポイントテスト
– コンコリックテスト
– 機能性/非機能性から価値/感情/好みの評価へ
» 使い心地、面白さ、安心などを評価できるテスト企業はあるのか?
• テストの自動化
– MBT(モデルベーストテスト:モデル化によるテストケースの自動設計)
– KDT(キーワード駆動テスト:自動化テストスクリプトの自動生成)
– Advanced CI(CIからの単体・結合テストの自動設計・自動実行)
– (2つの意味の)クラウドテスティング(クラウドテスト/クラウドソーシング)
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テスト技術の主な技術的方向性
• テストプロセス/テストプロセス改善
– テストプロセス:ISO/IEC/IEEE 29119シリーズ
– テストプロセス改善:TPI Next/TMMi/ISO/IEC 33063
– テストプロセスのグローバル化
– テストのアジャイル化
– テストにおける価値共創
• 周辺技術との融合
– 品質/信頼性/安全性などの保証
– テストからの開発プロセス改善
– バグ分析からのテスト
– レビューとの統合
– 品質格付け
どれだけ理解し
どのように実践しているかを
テスト企業に聞いてみると
技術競争力が分かる
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講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
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日本のテスト産業の今後の方向性:輸出産業化
• この好況が終わった後に揺り戻しでやってくる不況に
日本のテスト企業・産業はどう対応するのか?
– ブルーオーシャン:海外に目を向ければ有望な市場はいくらでもある
• 海外の市場を狙い輸出産業化する
– 顧客の国際化/現地化についていく
» 定常的に仕事はあるが、結局のところ常駐と大差ないので競争力は上がらない
– 先進国市場に売りに行く
» ニーズそのものはあるが競争は厳しい
– 新興市場に売りに行く
» 中国、インド、ASEAN、中東、中南米、東欧、アフリカ
– 海外の企業と組む
» オフショアは時代遅れの概念である:
グローバルソーシングの枠組みの中で、日本の強みを活かさないといけない
» 海外の企業と組んでその国の市場の政府機関や有力企業を狙う
» 宗教的・文化的に障壁の高い地域に、それをよく知っている企業と一緒に売りにいく
· 例)マレーシアなど比較的カジュアルなイスラム教国と組んで中東に売りに行く
© NISHI, Yasuharu14
日本のテスト産業の今後の方向性:課題先進国アプローチ
• 課題先進国アプローチとは?
– 課題を特定して技術開発し、その課題が遅れて顕在化する他国に売る
» 日本人は課題さえ分かれば頑張って技術開発できる、という仮説による
– 日本のテスト産業は“他国に売れる”課題を認識し、共有しているのか?
» 「お客様の言うとおりに頑張ります」的な文化が蔓延する企業・産業には不可能
• 日本のテスト企業における課題先進国アプローチの要諦
– 日々の業務における問題を「苦労」ではなく「課題」と捉え、
様々な顧客先で同じ課題が発生するだろうと感じ取る
“課題に共感する現場”が必要
» 課題に気付き共感する現場を育てるには、現場の声を傾聴する経営の仕組みが必要
– 解決のための技術導入・技術開発をチャンスだと認識できる
“常に学び挑戦する現場”が必要
» 世界中の技術を把握・試行したり、新技術に挑戦する経営のリソース配分が必要
– 継続的カイゼンを進められるような“いつも変化できる現場”が必要
» 経営主導で継続的カイゼンの取り組みが必要
• のか?
© NISHI, Yasuharu15
日本のテスト産業の今後の方向性: "Japan Quality"
• 海外の方は日本のソフトウェアの品質を高いと思っている
– クスマノの調査結果?
» 日本のソフトウェアの品質は他国より1桁よいという調査結果があるにはある
– 「トヨタの品質は高い、だから日本のソフトウェアの品質も高いよね?」
» グゥの音も出ない
• テスト産業における“Japan Quality”のブランド化の要諦
– 確かに“Japan Quality”が既にブランド化している企業・産業もある
– しかしそうした企業・産業では、高品質に向けてたゆまぬ努力をしている
» 日本のテスト産業に自社の品質保証/管理の部門がある企業はどれだけあるか?
» お客様が「安心・安全」を目指している時に、自社ができる貢献を把握しているか?
» お客様よりも高い技術を持たずして、お客様に品質や安全・安心を売れるのか?
– 日本のテストでブランド化を行うには、世界一を目指す経営があり、
世界一の技術を持ち、それを喜んで下さるお客様が国外にいらっしゃり、
自社の技術の高さを共感していただくストーリーが無ければならない
© NISHI, Yasuharu16
日本のテスト産業の今後の方向性:産業クラスター化
• 国際競争力の高い産業はクラスター化している
– 中部地区やシリコンバレーなど枚挙に暇が無い
• 産業クラスター内での競争と共創が必要
– 強い企業が数社いて競争しないとクラスターが脆弱化する
» 営業競争や規模の競争ではなく、技術競争をする場やプラットフォームが必要
» 鍛えて下さる厳しいお客様も必要
– 産業クラスターの下支えをする技術標準・技術潮流の共創が必要
» 技術標準そのものではなく、技術標準を作り改訂し続ける際の議論や技術交流、
人脈形成、雇用流動性、新規起業が重要
» 経営者・管理者・技術者に熱気とプライド、その技術を好きという気持ちが必要
» エンジニア個人レベルのコミュニティが必要
– 産業クラスターを牽引するビジョナリーな技術開発リーダが必要
» 研究者、大学、研究組織/研究所、技術開発NPO、業界団体系技術交流組織
» 産業クラスター全体で自分たちの技術開発リーダーを盛り上げないとうまくいかない
– 行政ドリブンではなく、ビジネスドリブンが必要
» 行政に陳情し依存する姿勢は必ず失敗する:「まずは用地を用意して税制を…」はダメ
» 必要なものは企業や産業が時前で用意し、行政が後追いで優遇措置をする方がよい
© NISHI, Yasuharu17
講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
© NISHI, Yasuharu18
国際標準化の意義:テスト産業と顧客にとっての意義
• 国際標準化は、輸出産業化にも課題先進国アプローチにも
ブランド化にも産業クラスター化にも有効
– ただし国際標準は道具や場、通過点であってゴールではない
– 国際標準を学ぶのではなく、自分たちで作るという姿勢が重要
» 「標準ゴロ」が関与すると百害あって一利なしになる
• テスト産業にとっての意義
– 海外の(それなりの)専門家によるベストプラクティスの迅速的な導入
– 認証制度を伴っている場合、(そこそこの)技術力の証明
– 非関税障壁の構築
– 日本的技術の普及
• 顧客にとっての意義
– (そこそこの)技術レベルの保証
– 非関税障壁への対応
– グローバル化への対応
© NISHI, Yasuharu19
国際標準化の意義:標準化は“バラツキの低減”ではない
• 標準化を“バラツキの低減”と考えると失敗する
– ソフトウェア開発やテスト設計のような考える技術において
バラツキの低減は低技術化を招く
– テストオペレーションのような作業において
バラツキの低減は管理コストの増大を招く
– バラツキの低減は内向きの標準化を指向するようになり、
組織全体が官僚的かつ非可視化に向かうリスクがある
» だから成功する生産現場ではカイゼン活動のような
クリエィティブな活動を同時に行っている
– 標準化はグローバル化とオープン化だと捉えた方がよい
?
© NISHI, Yasuharu20
国際標準化の意義:グローバル化とオープン化
• グローバル化とオープン化は技術向上を実は牽引する
– 最新の技術だけでなく、技術パラダイムや技術動向に馴染むことができる
» 技術開発に必要なのはむしろ技術パラダイムや技術動向である
– 組織に説明責任能力が習慣づき、仕事の可視化が進んでいく
– 社外のクリエィティブな人材と交流することで、
自組織の官僚性を批判し打破するようになる
» 技術者の社外活動率を測定してみると、 自組織がいかに内向きかが分かる
• ツールや方法論のオープン化では、
テストにおける外モジュラー・内インテグラルを
いかに実現するか、が重要である
– 自社内だけで通用するツールや方法論で勝負できる時代ではない
» 外モジュラー:オープンなツールや方法論を使うことで顧客や競争相手と
価値共創できるようになり、自社の技術力にレバレッジをかけることができる
» 内インテグラル:オープンなツールや方法論を用いつつ、自組織で経験した
良い/悪い仕事をパターン化する習慣をつけて組織能力を継続的に高められる
– オープン化によって仲間を増やし自社技術の存在感を増しつつ、
一朝一夕に真似できないカイゼン習慣によるパターン化で優位性を保つ
© NISHI, Yasuharu21
講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
© NISHI, Yasuharu22
テスト関連の標準化の動向:種々の標準
• 標準にも色々ある
– テストに関するデジューレ標準(標準化機構による標準)
» ISO/IEC/IEEE 29119 シリーズ(ソフトウェアテスト)
· IEEE 829を継承する
» ISO/IEC 33063(ソフトウェアテストのプロセス改善:TestSPICE)
» ISO/IEC 24246(レビュー・日本IBMの増田氏がコエディタ)
» ISO/IEC 25000シリーズ(品質特性)
» UTP(UML Test Profile)
» IEC 61508 / ISO 26262 など機能安全規格によるテスト標準
– テストに関するデファクト標準(実践側からの事実上の標準化)
» ISTQBの用語集/シラバス
» Selenium(オープンソースのWeb向けテスト自動化ツール)
• 海外では、プロセス整備や教育、コンサルティングなどに
国際標準を有効に活用している
© NISHI, Yasuharu23
テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ
• ISO/IEC/IEEE 29119ファミリーの構造
– このブロックの図は29119勉強会の山崎氏のスライドより引用しています
• 29119シリーズの経緯
– テストに関する最初の
包括的な国際標準として
イギリスが提案
» ISO/IEC JTC1/SC7/WG26
によって審議されている
» コンビーナ:Stuart Reid(UK)
» IEEE 829など
既存の標準を継承する
– 重量級の標準だが
アジャイルにも対応?
» 29119-3では
16種類の文書を定義
– プロセス定義としては
割とよくできている
» 参考書として使うと
多くの組織に実り多いだろう
© NISHI, Yasuharu24
テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ
• 29119-2の特徴
– ジェネリック(テストサブプロセス)
» テストタイプやテストレベルを抽象化して記述している
– リスクベースド
» 全面的にリスクベースドテストを採用している
– 3層構造
» 組織プロセス、テスト管理プロセス、
動的テストプロセスの3層構造になっている
• 今後の動向
– Petition(反対請願)運動が
盛んになっている
» 日本では技術的にフェアな議論を望む
– 29119-6(モデル駆動テスト)が草稿を作成中
– アジャイル開発への適用、ゲームへの適用が技術文書化されるかも?
– 何かしらの非関税障壁になる可能性はどの標準にもある
– 日本のテスト会社は最低でもこれくらいは理解し適用できないと
今後の競争には勝てないだろう
© NISHI, Yasuharu25
テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ
• 29119シリーズの考え方
– 製品・サービス提供企業が全体的なテストポリシーやテスト戦略を定め、
ブレークダウンしていくテストのプロセスである
» PJ横断的なテストポリシーやテスト戦略に従って、プロジェクトごとのテスト計画を立て、
テスト実行していく考え方のテストプロセスモデルである
» テストポリシーやテスト戦略からテスト計画、テスト設計へのトレーサビリティと共に、
きちんとブレークダウンされていることを自分たち自身が納得する必要がある
» テストケースの意図を把握し、間引きのデメリットを納得する必要がある
– 製品提供企業が発注先企業を厳密に報告させて承認したり、
単に監査して(見かけだけの)ガバナンスを達成するプロセスではない
» テストのゴールとして何を達成したいのか、どういうテストが必要になるのか、
どういうリスクが発生すると(テストを間引くと)
どういうまずいことになりどう対処するのか、
などを製品提供企業と発注先企業できちんと納得し合わないと上手くいかない
– 銀の弾丸(魔法の杖)のように29119を導入すれば上手くいく、と考えてはいけない
© NISHI, Yasuharu26
組織横断的な
テストポリシー・テスト戦略
プロジェクトごとのテスト計画
テストレベル・テストタイプ
ごとのテスト計画
テストレベル・テストタイプ
ごとのテスト設計
テストレベル・テストタイプ
ごとのテスト実行
テストレベル・テストタイプ
ごとのテスト報告
ISO/IEC/IEEE
29119-3
のドキュメント体系
プロジェクトごとのテスト報告
© NISHI, Yasuharu27
講演の流れ
• 日本のテスト産業の現況
– 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築
• テスト技術の主な技術的方向性
– ドメイン技術を追っかけていればいいのか?
– テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合
• 日本のテスト産業の今後の方向性
– 輸出産業化:海外の市場を狙う
– 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化
• 国際標準化の意義
– テスト産業にとって/顧客にとって
– 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき
• テスト関連の標準化の動向
– ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向
• まとめ
© NISHI, Yasuharu28
まとめ
• IVIAや日本のテスト企業は輸出産業にならないといけない
– そのためには、テストの技術で世界一になるような
国際競争力をつける必要がある
• 世界一になるには、標準による技術の下支えと
技術的挑戦による技術の牽引の両方が必要
– ニュー・ワールド・オーダーと技術開発競争
– 技術ロジスティックスのデザインと運用
– 課題先進国・ブランド化・産業クラスター化
– グローバル化とオープン化による技術向上
日本を「ソフトウェアテスト立国」にしよう!

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日本のテスト産業の国際競争力 ~日本をソフトウェアテスト立国にしよう~

  • 1. © NISHI, Yasuharu 日本のテスト産業の国際競争力 ~日本をソフトウェアテスト立国にしよう~ IVIA IT検証フォーラム2015 2015/7/15(水) 電気通信大学 大学院情報理工学研究科 総合情報学専攻 経営情報学コース 西 康晴
  • 2. © NISHI, Yasuharu2 自己紹介 大学教員: 電気通信大学 大学院情報理工学研究科 総合情報学専攻 経営情報学コース 講師 国内委員会主査・代表委員 ISO/IEC JTC1/SC7/WG26 Software testing 前職: IVIA某会員企業のコンサルティング部長 理事長: ソフトウェアテスト技術振興協会 (ASTER) ステアリング委員長: Japan Software Testing Qualifications Board (JSTQB) 立ち上げメンバ: ソフトウェアテストシンポジウム東京 (JaSST東京) お世話係: テスト技術者交流会 (TEF) 副委員長: 日本科学技術連盟ソフトウェア品質委員会 (SQiP) 総合実行委員長: IEEE International Conference on Software Testing 2017 東京 (ICST2017東京)
  • 3. © NISHI, Yasuharu3 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 4. © NISHI, Yasuharu4 日本のテスト産業の発展の歴史 • 一強による旧世界秩序 – テストという「労働」の下請け階層秩序の確立による産業化 – 軽作業派遣のような労働意識とワンリーダーによる無競争状態のため 技術向上はほとんど意識されなかった • 植民地解放と失敗 – プレイヤーの増加、中抜き、反秩序、内製化による競争の発生 – 技術開発競争にはならず、 営業競争や価格競争(ダンピング)の様相を呈していたため、 マルチリーダー状況にはならなかった • 多軸化による新世界秩序 – 技術競争の発生による秩序の多軸化とマルチリーダー化 – 技術戦略の高度化が必要だが実現できる企業はほとんどない
  • 5. © NISHI, Yasuharu5 日本のテスト産業の現状:好景気だから心配ない? • 開発案件増加により仕事はたくさんあり景気は良い – その裏にある技術競争の必要性に気付いている企業はとても少ない – 技術競争は競合企業とだけではなく顧客企業とも発生している – 高技術高単価と低技術ダンピングとに2極化しつつある – 各種カンファレンスや勉強会、書籍、インターネットの普及により、 エンジニア個人で高い技術力を身につけようとする例は散見される – 好況により高技術力を持つエンジニアも現場に投入され、 “技術ロジスティックス”が機能しておらず、 技術が育たない企業がそこかしこに見られる ?
  • 6. © NISHI, Yasuharu6 日本のテスト産業の現状:テストエンジニアの2極化 • 優秀なテストエンジニアが台頭してきている – たった1人のテクノロジエキスパートの入社によって 業界構造や競争のルールがドラスティックに変化することさえある – ビジョナリーがいない組織は衰退するが、 自社叩き上げの優秀なエンジニアを テクノロジエキスパートやビジョナリーにできない企業が多い – 個人で高い技術力を身につけるエンジニアに甘える企業が多い • その一方で、ほとんどのテスト企業の多くのエンジニアは テストを好きではなく、当然高い技術など持ちようが無い – そういう社員は時間を会社に売っているので、 そこかしこに無駄が発生しても許容してしまいカイゼンしない – 企業としてエンジニアがテスト技術を好きになれる 経営方針や仕組みを持っている企業もほとんどない – そういう企業による業界団体は技術向上の手助けなどできるのか?
  • 7. © NISHI, Yasuharu7 日本のテスト産業の現状:“技術ロジスティックス” • 日本のテスト産業は技術競争に突入しているが、 そのことに気付き施策を打っているテスト企業は決して多くない – 好況だからと技術向上を怠っている企業は多い – 技術向上を怠る企業は低技術ダンピング側に陥り、廃業する – 技術競争に勝つには、経営施策として “技術ロジスティックス”を構築しなくてはならない » 「テクノロジーエキスパートによる技術開発や品質管理 → 教育やプロセス改善 → 現場での技術適用 → 現場からの技術開発や品質管理への フィードバックによる技術向上」というスパイラルを循環させないといけない » ビジョナリーがスパイラルアップの方向性をリードしないといけない “技術ロジスティックス”を 組織的に デザインし運用しなくてはならない
  • 8. © NISHI, Yasuharu8 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 9. © NISHI, Yasuharu9 テスト技術の主な技術的方向性 • 顧客のドメイン技術を追っかけていればいいのか? – IoTの検証の本質とは何か? » 単一デバイスの通信テストではない » 人間の感性とインタラクションするデバイスの検証 » Big dataからの推論の検証 » Systems of systemsの検証 – 日本のテスト企業は IoTでテストサービスを向上するという発想にならないのか? ドメイン技術への対応は 営業競争に過ぎないのではないか?
  • 10. © NISHI, Yasuharu10 テスト技術の主な技術的方向性 • テスト設計の高度化 – テストアーキテクチャ設計/テスト戦略立案(テスト技術の上流化) – 探索的テスト/ピンポイントテスト – コンコリックテスト – 機能性/非機能性から価値/感情/好みの評価へ » 使い心地、面白さ、安心などを評価できるテスト企業はあるのか? • テストの自動化 – MBT(モデルベーストテスト:モデル化によるテストケースの自動設計) – KDT(キーワード駆動テスト:自動化テストスクリプトの自動生成) – Advanced CI(CIからの単体・結合テストの自動設計・自動実行) – (2つの意味の)クラウドテスティング(クラウドテスト/クラウドソーシング)
  • 11. © NISHI, Yasuharu11 テスト技術の主な技術的方向性 • テストプロセス/テストプロセス改善 – テストプロセス:ISO/IEC/IEEE 29119シリーズ – テストプロセス改善:TPI Next/TMMi/ISO/IEC 33063 – テストプロセスのグローバル化 – テストのアジャイル化 – テストにおける価値共創 • 周辺技術との融合 – 品質/信頼性/安全性などの保証 – テストからの開発プロセス改善 – バグ分析からのテスト – レビューとの統合 – 品質格付け どれだけ理解し どのように実践しているかを テスト企業に聞いてみると 技術競争力が分かる
  • 12. © NISHI, Yasuharu12 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 13. © NISHI, Yasuharu13 日本のテスト産業の今後の方向性:輸出産業化 • この好況が終わった後に揺り戻しでやってくる不況に 日本のテスト企業・産業はどう対応するのか? – ブルーオーシャン:海外に目を向ければ有望な市場はいくらでもある • 海外の市場を狙い輸出産業化する – 顧客の国際化/現地化についていく » 定常的に仕事はあるが、結局のところ常駐と大差ないので競争力は上がらない – 先進国市場に売りに行く » ニーズそのものはあるが競争は厳しい – 新興市場に売りに行く » 中国、インド、ASEAN、中東、中南米、東欧、アフリカ – 海外の企業と組む » オフショアは時代遅れの概念である: グローバルソーシングの枠組みの中で、日本の強みを活かさないといけない » 海外の企業と組んでその国の市場の政府機関や有力企業を狙う » 宗教的・文化的に障壁の高い地域に、それをよく知っている企業と一緒に売りにいく · 例)マレーシアなど比較的カジュアルなイスラム教国と組んで中東に売りに行く
  • 14. © NISHI, Yasuharu14 日本のテスト産業の今後の方向性:課題先進国アプローチ • 課題先進国アプローチとは? – 課題を特定して技術開発し、その課題が遅れて顕在化する他国に売る » 日本人は課題さえ分かれば頑張って技術開発できる、という仮説による – 日本のテスト産業は“他国に売れる”課題を認識し、共有しているのか? » 「お客様の言うとおりに頑張ります」的な文化が蔓延する企業・産業には不可能 • 日本のテスト企業における課題先進国アプローチの要諦 – 日々の業務における問題を「苦労」ではなく「課題」と捉え、 様々な顧客先で同じ課題が発生するだろうと感じ取る “課題に共感する現場”が必要 » 課題に気付き共感する現場を育てるには、現場の声を傾聴する経営の仕組みが必要 – 解決のための技術導入・技術開発をチャンスだと認識できる “常に学び挑戦する現場”が必要 » 世界中の技術を把握・試行したり、新技術に挑戦する経営のリソース配分が必要 – 継続的カイゼンを進められるような“いつも変化できる現場”が必要 » 経営主導で継続的カイゼンの取り組みが必要 • のか?
  • 15. © NISHI, Yasuharu15 日本のテスト産業の今後の方向性: "Japan Quality" • 海外の方は日本のソフトウェアの品質を高いと思っている – クスマノの調査結果? » 日本のソフトウェアの品質は他国より1桁よいという調査結果があるにはある – 「トヨタの品質は高い、だから日本のソフトウェアの品質も高いよね?」 » グゥの音も出ない • テスト産業における“Japan Quality”のブランド化の要諦 – 確かに“Japan Quality”が既にブランド化している企業・産業もある – しかしそうした企業・産業では、高品質に向けてたゆまぬ努力をしている » 日本のテスト産業に自社の品質保証/管理の部門がある企業はどれだけあるか? » お客様が「安心・安全」を目指している時に、自社ができる貢献を把握しているか? » お客様よりも高い技術を持たずして、お客様に品質や安全・安心を売れるのか? – 日本のテストでブランド化を行うには、世界一を目指す経営があり、 世界一の技術を持ち、それを喜んで下さるお客様が国外にいらっしゃり、 自社の技術の高さを共感していただくストーリーが無ければならない
  • 16. © NISHI, Yasuharu16 日本のテスト産業の今後の方向性:産業クラスター化 • 国際競争力の高い産業はクラスター化している – 中部地区やシリコンバレーなど枚挙に暇が無い • 産業クラスター内での競争と共創が必要 – 強い企業が数社いて競争しないとクラスターが脆弱化する » 営業競争や規模の競争ではなく、技術競争をする場やプラットフォームが必要 » 鍛えて下さる厳しいお客様も必要 – 産業クラスターの下支えをする技術標準・技術潮流の共創が必要 » 技術標準そのものではなく、技術標準を作り改訂し続ける際の議論や技術交流、 人脈形成、雇用流動性、新規起業が重要 » 経営者・管理者・技術者に熱気とプライド、その技術を好きという気持ちが必要 » エンジニア個人レベルのコミュニティが必要 – 産業クラスターを牽引するビジョナリーな技術開発リーダが必要 » 研究者、大学、研究組織/研究所、技術開発NPO、業界団体系技術交流組織 » 産業クラスター全体で自分たちの技術開発リーダーを盛り上げないとうまくいかない – 行政ドリブンではなく、ビジネスドリブンが必要 » 行政に陳情し依存する姿勢は必ず失敗する:「まずは用地を用意して税制を…」はダメ » 必要なものは企業や産業が時前で用意し、行政が後追いで優遇措置をする方がよい
  • 17. © NISHI, Yasuharu17 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 18. © NISHI, Yasuharu18 国際標準化の意義:テスト産業と顧客にとっての意義 • 国際標準化は、輸出産業化にも課題先進国アプローチにも ブランド化にも産業クラスター化にも有効 – ただし国際標準は道具や場、通過点であってゴールではない – 国際標準を学ぶのではなく、自分たちで作るという姿勢が重要 » 「標準ゴロ」が関与すると百害あって一利なしになる • テスト産業にとっての意義 – 海外の(それなりの)専門家によるベストプラクティスの迅速的な導入 – 認証制度を伴っている場合、(そこそこの)技術力の証明 – 非関税障壁の構築 – 日本的技術の普及 • 顧客にとっての意義 – (そこそこの)技術レベルの保証 – 非関税障壁への対応 – グローバル化への対応
  • 19. © NISHI, Yasuharu19 国際標準化の意義:標準化は“バラツキの低減”ではない • 標準化を“バラツキの低減”と考えると失敗する – ソフトウェア開発やテスト設計のような考える技術において バラツキの低減は低技術化を招く – テストオペレーションのような作業において バラツキの低減は管理コストの増大を招く – バラツキの低減は内向きの標準化を指向するようになり、 組織全体が官僚的かつ非可視化に向かうリスクがある » だから成功する生産現場ではカイゼン活動のような クリエィティブな活動を同時に行っている – 標準化はグローバル化とオープン化だと捉えた方がよい ?
  • 20. © NISHI, Yasuharu20 国際標準化の意義:グローバル化とオープン化 • グローバル化とオープン化は技術向上を実は牽引する – 最新の技術だけでなく、技術パラダイムや技術動向に馴染むことができる » 技術開発に必要なのはむしろ技術パラダイムや技術動向である – 組織に説明責任能力が習慣づき、仕事の可視化が進んでいく – 社外のクリエィティブな人材と交流することで、 自組織の官僚性を批判し打破するようになる » 技術者の社外活動率を測定してみると、 自組織がいかに内向きかが分かる • ツールや方法論のオープン化では、 テストにおける外モジュラー・内インテグラルを いかに実現するか、が重要である – 自社内だけで通用するツールや方法論で勝負できる時代ではない » 外モジュラー:オープンなツールや方法論を使うことで顧客や競争相手と 価値共創できるようになり、自社の技術力にレバレッジをかけることができる » 内インテグラル:オープンなツールや方法論を用いつつ、自組織で経験した 良い/悪い仕事をパターン化する習慣をつけて組織能力を継続的に高められる – オープン化によって仲間を増やし自社技術の存在感を増しつつ、 一朝一夕に真似できないカイゼン習慣によるパターン化で優位性を保つ
  • 21. © NISHI, Yasuharu21 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 22. © NISHI, Yasuharu22 テスト関連の標準化の動向:種々の標準 • 標準にも色々ある – テストに関するデジューレ標準(標準化機構による標準) » ISO/IEC/IEEE 29119 シリーズ(ソフトウェアテスト) · IEEE 829を継承する » ISO/IEC 33063(ソフトウェアテストのプロセス改善:TestSPICE) » ISO/IEC 24246(レビュー・日本IBMの増田氏がコエディタ) » ISO/IEC 25000シリーズ(品質特性) » UTP(UML Test Profile) » IEC 61508 / ISO 26262 など機能安全規格によるテスト標準 – テストに関するデファクト標準(実践側からの事実上の標準化) » ISTQBの用語集/シラバス » Selenium(オープンソースのWeb向けテスト自動化ツール) • 海外では、プロセス整備や教育、コンサルティングなどに 国際標準を有効に活用している
  • 23. © NISHI, Yasuharu23 テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ • ISO/IEC/IEEE 29119ファミリーの構造 – このブロックの図は29119勉強会の山崎氏のスライドより引用しています • 29119シリーズの経緯 – テストに関する最初の 包括的な国際標準として イギリスが提案 » ISO/IEC JTC1/SC7/WG26 によって審議されている » コンビーナ:Stuart Reid(UK) » IEEE 829など 既存の標準を継承する – 重量級の標準だが アジャイルにも対応? » 29119-3では 16種類の文書を定義 – プロセス定義としては 割とよくできている » 参考書として使うと 多くの組織に実り多いだろう
  • 24. © NISHI, Yasuharu24 テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ • 29119-2の特徴 – ジェネリック(テストサブプロセス) » テストタイプやテストレベルを抽象化して記述している – リスクベースド » 全面的にリスクベースドテストを採用している – 3層構造 » 組織プロセス、テスト管理プロセス、 動的テストプロセスの3層構造になっている • 今後の動向 – Petition(反対請願)運動が 盛んになっている » 日本では技術的にフェアな議論を望む – 29119-6(モデル駆動テスト)が草稿を作成中 – アジャイル開発への適用、ゲームへの適用が技術文書化されるかも? – 何かしらの非関税障壁になる可能性はどの標準にもある – 日本のテスト会社は最低でもこれくらいは理解し適用できないと 今後の競争には勝てないだろう
  • 25. © NISHI, Yasuharu25 テスト関連の標準化の動向:29119シリーズ • 29119シリーズの考え方 – 製品・サービス提供企業が全体的なテストポリシーやテスト戦略を定め、 ブレークダウンしていくテストのプロセスである » PJ横断的なテストポリシーやテスト戦略に従って、プロジェクトごとのテスト計画を立て、 テスト実行していく考え方のテストプロセスモデルである » テストポリシーやテスト戦略からテスト計画、テスト設計へのトレーサビリティと共に、 きちんとブレークダウンされていることを自分たち自身が納得する必要がある » テストケースの意図を把握し、間引きのデメリットを納得する必要がある – 製品提供企業が発注先企業を厳密に報告させて承認したり、 単に監査して(見かけだけの)ガバナンスを達成するプロセスではない » テストのゴールとして何を達成したいのか、どういうテストが必要になるのか、 どういうリスクが発生すると(テストを間引くと) どういうまずいことになりどう対処するのか、 などを製品提供企業と発注先企業できちんと納得し合わないと上手くいかない – 銀の弾丸(魔法の杖)のように29119を導入すれば上手くいく、と考えてはいけない
  • 27. © NISHI, Yasuharu27 講演の流れ • 日本のテスト産業の現況 – 日本のテスト産業の発展の歴史と現状/技術ロジスティックスの構築 • テスト技術の主な技術的方向性 – ドメイン技術を追っかけていればいいのか? – テスト設計技術/自動化技術/プロセス設計技術/周辺技術との融合 • 日本のテスト産業の今後の方向性 – 輸出産業化:海外の市場を狙う – 課題先進国アプローチ/“Japan Quality”戦略/産業クラスター化 • 国際標準化の意義 – テスト産業にとって/顧客にとって – 標準化ではなくグローバル化とオープン化と捉えるべき • テスト関連の標準化の動向 – ISO/IEC/IEEE 29119シリーズの特徴と動向 • まとめ
  • 28. © NISHI, Yasuharu28 まとめ • IVIAや日本のテスト企業は輸出産業にならないといけない – そのためには、テストの技術で世界一になるような 国際競争力をつける必要がある • 世界一になるには、標準による技術の下支えと 技術的挑戦による技術の牽引の両方が必要 – ニュー・ワールド・オーダーと技術開発競争 – 技術ロジスティックスのデザインと運用 – 課題先進国・ブランド化・産業クラスター化 – グローバル化とオープン化による技術向上 日本を「ソフトウェアテスト立国」にしよう!